四半世紀だよドラえもん
『morichan.com』25年の歩みを振り返って

 インターネットが世間に普及した20世紀末、皆がこぞって自分のホームページを持つことが大流行しました。そんな流れの一つとして2000年3月14日に生まれた『森ちゃん堂』。
 軽いノリで始めただけに当初は内容も薄かった当サイトでしたが、途中『morichan.com』と名を変えながらも自分のライフワークとして細々と更新を続け、気付けば2025年3月14日、ついに開設25周年を迎えることができました。

 一口に25年とは言っても、その間には色々なことがありました。当初こそ活気のあった個人サイト群も、SNSが登場し個人サイトのブームが終焉を迎えると軒並みアクセス数は激減。やがてHPスペースの無料提供サービスも次々と終了し、当時存在した放置サイトの大半は消滅してしまいました(真剣な話これ文化史において大きな損失だと思っています)。

 その頃には私自身もモチベーションの低下に悩まされていました。描いた絵や文章を公開しているのですから、自分にも人の目に触れたいという欲求は当然ありましたが、インターネットユーザーが人気のあるところに集中し、かつてのように発掘するような楽しみ方をしなくなったり、検索エンジンのアルゴリズムがそういうのを優先して表示させるようになったりして、見向きもされなくなってしまったのです。

 しかし、そうなったインターネットの世界は決して皆にとっても居心地の良いものではありませんでした。例えば動画配信の再生数などインターネットでのマネタイズの道筋が出来上がったことで、良い形だろうと悪い形だろうと注目を浴びることで金銭に繋がり、それ自体を目的とした行為がどんどん目に余るようになりました。

 そうした流れを受けて、もはや注目や反応を得ることへの興味はなくなり、外の声にとらわれることなくマイペースで続けていこうという意志を固めました。不思議なものでそうなってからの方がサイトへの情熱が燃え上がりまして、長時間を費やして技術的なリニューアルをさせたばかりか、果ては己の画力までもが向上。そして現在に至ります。25年続けられた秘訣があるとすれば、まさに世間とは逆を行く見返りを求めない姿勢がよかったんだと思います。

 もちろん、それでも本当にまったくの無反応でここまで続けることは不可能でした。私の発信するコンテンツに魅力を感じてくださり、オンライン上やリアルで交流いただいてる皆様の存在は私の人生においてかけがえのない宝物です。数としては決して多くないからこそ、過去25年に亘るその一人ひとりの名前はその大半を記憶しています(これ本当)。

 特に象徴的なエピソードは、これだけ長く続けていますので、当時中高生でしたという方が十数年後すっかり大人になった時に、ふと懐かしくなり検索してみたら現存したというイベントが複数回起こったことです。これは本当に嬉しかったし、今後も新たにそういうことが起こるよう続けていたいと思います。

 昔からあるサイトを売りにするならデザインも当時のままとかの方が受けが良いんでしょうけど、あいにく当サイトは全面リフォーム済み。コンテンツも時代の流れにそぐわなくなり引っ込めたものも多くあるためそれほど多くなく、古さも歴史も感じさせないのはマイナスなのかもしれません。ですが、それこそが真に現役で運営しているという証であり、それはただ古くからあるという以上の意味があると思っています。

 そんな訳で開設から25年が経ちましたが、当サイトには一つの野望というか大目標があります。 それは、このまま波風を立てずにあと25年ひっそりと運営し続け、ついに開設50年を迎えた時に「50年前からやってる個人サイトがあるよ」というのがちょっとだけ話題になること。特に尊敬もされない変人を見る目で見られたら本望ですね。それまでは私も達者であり続ける必要がありますし、皆様もまたその瞬間に立ち会えますよう、お互い健康でありましょうね。

 よくわからないまとめになりましたが、まだまだこのサイトは続きますので今後もよろしくお願いします。本日はご来訪いただき誠にありがとうございました!